体臭と遺伝の関係について②魚臭症とは

魚臭症とは、読んで字の通り、体臭、口臭が魚のような臭いになる病気です。別名トリメチルアミン尿症とも言われているもので、酵素の代謝が不完全になることによってTMAという物質が体内に溜まり臭いが発生するようです。

魚臭症候群(fish odor syndrome)は常染色体劣性遺伝による先天性代謝異常です。

魚臭症の人は、尿まで魚の臭いがするのですが、口臭ガス測定器では判定できません。
吐いた息や尿からも腐った魚のような臭いがするのですから、周りの人に不快感を与えてしまうのは必至です。

体臭の原因としては、魚臭が残るたんぱく質のトリメチルアミンを無臭の副産物に転換する消化酵素である転換酵素遺伝子が欠けているために、肝臓におけるトリメチルアミンの酸化能力の欠除によって体内に蓄積されるのであろうと推測されております。

トリメチルアミンは、揮発性の刺激物質で、それを吸入した人は、眼、肺、上気道等に障害 を発し、かすみ眼、頭痛、咽頭痛、咳、吐き気、灼熱感、息苦しさ等の不快な症状が表れます。